遺言書に「財産の4/3を長男に譲る」とあった場合、

対抗要件を備えなければ、第三者に4/3を主張できません。

 長男と次男が相続人の場合、各人の相続分は2/1です。

自分の法定相続分を超える部分については対抗要件を備えなければ第三者に対抗できません。(民法899条の2 1項)

  例えば、次男が自分の相続分2/1を他人に譲り渡してしまったら、

長男はその他人に「2/1を超える部分をよこせ」と言えなくなります。

”取引の安全”を保護しようとするものです。

 対抗要件は、不動産ならば登記。動産ならば引渡し。

債権ならば、超えて相続したことを債務者に通知することです。

超えて相続したら、早めに対応することが重要です。